カテゴリー
お役立ち情報 豆知識

封筒の数え方・単位は? 和封筒と洋封筒の違いは? カマスとは?

郵便物などで身近な存在の封筒ですが、ネットで注文をしようとして調べているうちに見慣れない専門用語が出てきて戸惑ったり疑問に思ったことはありませんか?

例えば、
・封筒ってどんな数え方をするの?
・和封筒と洋封筒ってどう違うの?
・カマスとは何? ダイヤモンド??
・そもそも「封筒」って何?
・封筒はいつから使われ始めたの?
などなど・・・。

ここでは、よく検索される封筒関係の言葉や疑問点について豆知識としてご紹介します。

封筒の数え方・単位は?

封筒の数え方や単位を正しく理解していらっしゃいますか?
封筒の単位は意外と紛らわしいので、数える際には注意が必要です。
ここでは、そんな封筒の数え方、単位について説明します。

中身が入っていなければ「枚」

基本的に、封筒に中身が入っていない場合の単位は「枚」となります。
当サイトでの封筒の表記も「枚」を使用しています。
また、最近はあまり使われない用法ですが、「枚」の代わりに「葉(よう)」を使用することもあります。
こちらは、ハイカラで上品な言い回しで、一昔前によく使われていたようです。

<使用例>
「角3の封筒を 10枚 買ってきて下さい」

中身が入っている場合は「封」

封筒に中身が入っている場合は「封」を使うのが一般的です。
中身に関わらず、封筒にものを入れた時点で、単位が「枚」から「封」に変化するのです。
保管用、管理用の封筒によく使われる数え方です。

<使用例>
「例の書類の入った封筒 4封 はどこですか?」

手紙として使用する場合は「通」

封筒を送る場合、受け取る場合には、「封」ではなく「通」を使います。
つまり、手紙として封筒を使用することで、「封」から「通」へと単位が変化するのです。

<使用例>
「〇〇株式会社から封筒が 1通 届いています。」

※はがきの場合

はがきの場合も基本的には一緒で、通常は「枚」(または「葉」)を使い、送る場合は「通」へと単位が変化します。

和封筒と洋封筒の違いは?

【和封筒】

和封筒とは、1枚の紙を貼り合わせて筒状にし、それを平たくして折り目をつけ、袋状にした封筒のことです。

和封筒には長形と角形があります。

厳しい決まりはありませんが、長形封筒の場合は多くが縦書きで宛名を書きます。
角形封筒の場合、縦にも横にも十分なスペースがあるため、宛名は縦書きでも横書きでもOKです。
それぞれの企業の方針に合わせて使い分けてください。

和封筒の作りは、貼り合わせの位置で大きく分けて2種類に分類されます。
貼り合わせ方は「センター貼り」と「サイド貼り」があります。

【洋封筒】

欧米などで一般的な洋封筒は、基本的に1枚の紙の四隅を中央で合わせた形の封筒を言います。
日本では横向きの封筒は「洋封筒」と呼ばれています。
洋封筒の特徴は、封入口が縦の長さより長いことです。
封入口を上にして使用するので、宛名書きも横方向に書くのが一般的です。
洋封筒の貼り合わせ方は「カマス貼り」や「ダイヤモンド貼り」など、数種類あります。

封筒は利用目的や業務に合わせて使いやすいタイプを選んで ご使用ください。

封筒独特の言葉「カマス」とは?

あまり聞き慣れない言葉だとは思いますが、「カマス」は封筒の貼り合わせの種類の一つで、当店の封筒にもカマス貼りが多く使われています。

ここでは、カマスをはじめとする、封筒の貼り合わせについて詳しくご紹介します。

封筒の貼り合わせは主に以下の4種類となります。

【センター貼り】

センター貼りとは、封筒の下の部分にのりしろがあり、その部分を接着する貼り方です。
中貼り・センターシームとも言い、主に和封筒で使用されます。

昭和50年代くらいまではすべての封筒がセンター貼りだったそうで、現在でもメジャーな貼り付け方法になっています。

【サイド貼り】

サイド貼りとは、封筒の右側、または左側の部分にのりしろがあり、その部分を接着する貼り方です。
スミ貼り(隅貼り)、ヨコ貼り(横貼り)、サイドシームとも言い、主に和封筒で使用されます。
印刷の際に平均的な圧をかけることができ、センター貼りよりもきれいな印刷が可能です。

【カマス貼り】

カマス貼りとは、封筒の両サイドにのりしろがあり、その部分を接着する貼り方です。
主に洋封筒で使用されます。
その貼り合わせ方が、カマスの縫い合わせと似ているため、カマス貼りという言葉が使われるようになったそうです。

※カマスとは

カマスとは、元々は農作業で使うむしろを二つ折りにして、その両端を縫い合わせた袋のことをいいます。
刻みたばこなどを入れる油紙または皮裂で造られた小袋のこともカマスと言うそうで、漢字では「叺」と書くそうです。
魚のかますが大きな口を使い何でも飲み込む様子が、その袋に似ていたのがカマスの語源と言われています。

【ダイヤモンド貼り】

ダイヤモンド貼りとは、三角になるように接着し、展開した形がダイヤモンドのようになる貼り付け方法です。
欧米で一般的な貼り方で、日本でも主に挨拶状などの洋封筒で使用されます。

※当店の封筒の貼り合わせ

当店では洋封筒はすべてカマス貼り和封筒は主にサイド貼りで、和封筒のうち、窓付き封筒など一部はセンター貼りとなっています。
サイド貼りは、基本的にセンター貼りよりもきれいな印刷が可能です。

封筒をご注文になられる際は、ぜひ当店をご利用ください。

そもそも「封筒」って何? いつから使われ始めたの?

私達が当たり前に使っている封筒。その歴史はいったい いつから始まったのでしょうか?

まず「封筒」という名前ですが、「封筒」は封をした筒と書きますよね。

封筒は1枚の紙の両端を貼り合わせて、筒のような形にして平たく折り目を付けた形状をしています。

さらに筒の下部分を貼り合わせて、上の1辺だけ開いており、袋状になっています。そこから手紙などの文書、紙などを入れるのです。

「手紙などを入れて送る紙袋」という意味から別名で「状袋(じょうぶくろ)」などとも呼ばれていました。英語では「envelope」となります。

 

封筒は16世紀から17世紀にかけてヨーロッパで使われ始めたようです。

その昔、郵便料金は手紙の枚数や移動する距離によって定められていました。

手紙を入れる封筒自体が既に「1枚」と数えられていたため、郵便料金を少しでも安くするために便箋をむき出しのまま、文字部分を内側に折り込むような形で手紙が送られることも多かったそうです。

一般的に封筒が普及したのは1840年のイギリスの郵便制度改革の時で、重量によって郵便料金が定められた頃だといわれています。

確かに、枚数ではなく重量で郵便料金が計算されるのであれば封筒は使いやすくなりますね。

一方、日本では、文字を書いた紙を、何も書いていない真っ白な紙で包みこんで送る習慣がありました。

正式な時期は不明ですが、江戸時代の頃には現在の封筒のような縦長の袋状の入れ物が存在したといわれています。

最近では紙製に加えてビニール製の封筒も出回るようになりました。

日々の仕事や生活の中で身近に接することが多い封筒の歴史を紐解き、古き時代に思いを馳せるのも、たまにはいいかもしれませんね。